ASCII.jpに「Amazon Kindle2を日本語化」というコラムが掲載されています。

この著者と同じく、KindleのInternational版が発表された際、日本語が表示できないことを承知で購入しました。
購入手順はどうなっているのか、配信インフラはどうなっているのか、読書感はどんなものか、それらによって出版界へのインパクトは予感できそうか、知りたかったのです。

確かに想像以上に画面はきれいで見やすく、文字は読みやすくなっています。
また、オンラインストアからの購入手順も簡単で、英語圏の文献を入手することを趣味や仕事にしていれば、十分に利用できるものだと感じました。
一方で、日本語が表示できず、日本語表示の出版物がオンラインストアで販売される可能性が薄いことも十分に感じられ、他の多くのガジェットと同様に使われないまま部屋の片隅に追いやられようとしていました。

そこへ登場したのが日本語化ハックの情報です。
どうやら元々海外でもフォント入れ替えのハックがあり、それに改良を加えたもののようです。
これにより、好みのフォントに入れ替えることも出来るようになりました。

それでも、日本語の書籍が読めるようになったわけではありません。
ただ、Kindleには通信機能と簡単なブラウザが搭載されていますから、Unicodeのwebサイトは日本語で表示されるようになり、Webメールの確認も出来るようになりました。
すなわち、情報端末としての使い方が出来るようになったわけです。

もちろん、日本語を入力することは出来ませんから、発信側にはなれないわけですが、閲覧を主体とした使い方なら十分です。
元々、電子書籍を読むためのデバイスなのですから、読むことを目的とした使い方は当たり前と言えます。

Kindleが日本語表示できるということで、RSSを電子書籍のmobi形式に変換する手法を利用して、日本語のニュースサイトの情報をKindle上で読むことができるようにするサイトも開設されています。
しかも、こうした情報には無料でアクセスすることができるのです。

情報の発信側は、この利便性を早く実感し、電子書籍デバイスへの取り組みを真剣に考えるべきでしょう。
逆にこれまで配信していたRSSを制限してしまうような方向には向かって欲しくないものです。