業務の中でリサーチしていたところ、昨年くらいからAmazonのクラウドサービス「Amazon Web Service(AWS)」の中のストレージサービス「Amazon S3」で静的サイトを運用することがひとつのトレンドになっているらしい。

Amazon S3が動画や画像の置き場からhtmlファイルを始めとするサイト全体を公開する機能を追加したのは2011年2月くらいのようだ。

【AWS発表】 Amazon S3で静的なWebサイトの運用が可能に

当初はさほど注目されていなかったようだが、度重なる料金値下げもあり、Webサイトを構築するならWordPressなどのCMSを利用するのが当たり前となっている中、そのコストパフォーマンスが見直されてきたような印象がある。
アマゾンも自ら下記のようなサイトを作ってアピールし始めている。

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確かにブログだけでなく企業サイトまでもWordPressで構築するのが当たり前になって、PHPとMySQLが求められるサーバ要件となって久しいが、「それって動的サイトである必要ある?」と言われてみればもっともな指摘の元に静的サイト+Amazon S3の組み合わせの有効性がアピールされている。
中でもWordPressで構築したサイトから静的コンテンツを出力するプラグイン「StaticPress」などはそのトレンドを捉えたものと言えるだろう。

StaticPress

しばらく気になってはいたが、ようやく1997年くらいから作っていた個人ホームページをS3上に移してみた。
プロバイダのホームページスペースで運用していたが、ちょうど容量が足りなくなり、容量を増やすにはどう考えても割高な料金を払う必要があって、同プロバイダーの新しい割安なホームページサービスも検討したが、どうせならとS3上に移してみた。

このサイトのドメインのサブドメインを使い、CNAMEで指定することでAWSのRoute53は使わずともS3上のコンテンツを見られるようになった。
コンテンツのアップロードは少々面倒で、FTPのような使い勝手という「CloudBerry Explorer」を利用してみたが、まだまだハードルは高い印象がある。

Amazon S3の利用とCloudBerry Explorerのインストール

とはいえ、S3に静的コンテンツをホスティングするのは容量、アクセス増、セキュリティの面から安心感があるし、コストパフォーマンスも高い(1年間は無料だし、今後も値下がりが見込める)。
静的サイトを制作するなら定番のホームページビルダーの次バージョン辺りでS3へのアップロード機能が追加されても驚きはしないだろう。